社会人1年目のNISAはいくらから?月1万・3万・5万・10万円を比較

お金を増やす

社会人1年目でNISAを始めようとすると、

「毎月いくら積み立てればいい?」
「月1万円では少なすぎる?」
「つみたて投資枠の上限まで使った方がいい?」

と迷うこともあると思います。

現在のNISAでは、つみたて投資枠を年間120万円まで利用できます。月平均では10万円ですが、社会人1年目から全員が月10万円を積み立てる必要はありません。

給料や生活費、現在の貯金額、実家暮らしか一人暮らしかによって、無理なく投資できる金額は変わるからです。

僕は2024年に新NISAが始まったタイミングで利用を開始しました。社会人になってからは、まずS&P500に月10万円を積み立て、2〜3か月ほど実際の収支を確認したあと、NASDAQ100への月2.3万円を追加しています。

現在は合計で月12.3万円を投資していますが、この金額を社会人1年目の全員におすすめするつもりはありません。僕の場合は実家暮らしで生活費を抑えやすく、積み立てたあとも現金を残せると判断した結果です。

社会人1年目のNISAは、月1万円からでも問題ありません。最初から大きな金額を設定するより、現在の生活に影響を出さず、長期間続けられる金額を選ぶことが大切です。

この記事では、NISAで月1万・3万・5万・10万円を積み立てた場合の違いを比較しながら、自分に合った積立額の決め方を考えます。

社会人1年目のNISAは月1万円からでも問題ない

社会人1年目がNISAを始めるなら、月1万円からでも問題ありません。

月1万円を1年間積み立てれば、投資元本は12万円です。1年だけを見ると大きな金額には感じないかもしれませんが、社会人1年目から始めることで、長期間運用できる時間を確保できます。

少額でも実際に投資を始めれば、資産が増える時期だけでなく、値下がりする時期も経験できます。

最初から大きな金額を積み立て、生活が苦しくなって途中でやめるより、無理のない金額から始めて長く続ける方が大切だと考えています。

収入や生活費を把握できていない状態で、月5万円や10万円と決める必要はありません。月1万円から始め、実際の収支を確認して余裕があれば、あとから月3万円や5万円へ増やすこともできます。

NISAには全員共通のおすすめ金額はない

社会人1年目といっても、毎月投資できる金額は人によって異なります。

同じ手取りでも、実家暮らしか一人暮らしかによって住居費は大きく変わります。奨学金の返済、車の維持費、交際費などによっても、毎月残せる金額は変わります。

そのため、「社会人1年目なら月3万円」「給料の○割をNISAに回す」と一律に決めるのは難しいと思います。

積立額を決めるときに確認したいのは、周囲が毎月いくら投資しているかではありません。

まずは生活費を確保し、急な出費や近い将来に使うお金を現金で残します。そのうえで、当面使う予定のない余剰資金が毎月いくらあるかを確認します。

その金額が月1万円なら1万円、月3万円なら3万円が、現在の家計に合った積立額になります。

新卒の給料から生活費・貯金・投資をどう分けるかについては、「新卒は給料の何割を貯金すべき?生活費・貯金・投資の割合を考える」で詳しく整理しています。

つみたて投資枠の月10万円は目標ではなく上限

金融庁のNISA特設ウェブサイトによると、現在のNISAでは、つみたて投資枠を年間120万円まで利用できます。

12か月で均等に積み立てると月10万円になるため、「NISAを使うなら月10万円積み立てた方がいい」と感じる人もいるかもしれません。

しかし、年間120万円は必ず使わなければならない金額ではなく、制度上の上限です。

月1万円なら年間12万円、月3万円なら年間36万円でも、NISAによって運用益が非課税になるメリットは利用できます。

生活費を削ったり、必要な貯金まで投資へ回したりして、無理に年間120万円を使い切る必要はありません。

僕自身は社会人になったタイミングで、つみたて投資枠の上限となる月10万円を設定しました。ただし、これは実家暮らしで生活費を抑えやすく、積み立てたあとも現金を残せると考えたからです。

月10万円を基準にするのではなく、自分の家計から継続できる金額を決めることが重要です。

NISAで月1万・3万・5万・10万円を積み立てるとどうなる?

毎月の積立額によって、将来の資産額にはどのくらいの差が生まれるのでしょうか。

今回は、月1万・3万・5万・10万円を積み立て、年利5%で運用できた場合を比較します。

計算条件は以下のとおりです。

  • 毎月末に一定額を積み立てる
  • 年利5%で運用する
  • 運用益を再投資する
  • 手数料などは考慮しない

結果は以下のとおりです。

毎月の積立額年間投資額10年間の元本10年後20年間の元本20年後
1万円12万円120万円約155万円240万円約411万円
3万円36万円360万円約466万円720万円約1,233万円
5万円60万円600万円約776万円1,200万円約2,055万円
10万円120万円1,200万円約1,553万円2,400万円約4,110万円

この結果は、将来の運用成果を保証するものではありません。

実際の相場は毎年一定に増えるわけではなく、元本を下回る時期もあります。積立額による違いを見るための目安として考えてください。

また、現在のNISAには、生涯で買い付けられる非課税保有限度額が1,800万円あります。

月10万円を20年間積み立てると元本は2,400万円になるため、売却による枠の再利用がなければ、全額をNISAの非課税枠だけで積み立てることはできません。

表の20年後の金額は、同じ条件で積立投資を続けた場合の参考値です。

毎月の積立額によって1000万円まで何年かかるのかは、「1000万円まで何年かかる?毎月3万・5万・10万円でシミュレーション」で詳しく計算しています。

月1万円|まず投資を経験したい人向け

月1万円を積み立てた場合、元本は10年間で120万円、20年間で240万円です。

年利5%で運用できたと仮定すると、10年後は約155万円、20年後は約411万円になります。

月1万円でも、20年間続ければ元本との差は約171万円です。

社会人1年目で家計に余裕が少ない人や、投資による値動きを経験してから積立額を増やしたい人にとって、始めやすい金額だと思います。

月1万円では少ないと感じるかもしれませんが、無理なく継続できれば、長期的にはまとまった資産になります。

月3万円|貯金と投資を並行しやすい

月3万円なら、年間投資額は36万円です。

元本は10年間で360万円、20年間で720万円になります。年利5%で運用できた場合、10年後は約466万円、20年後は約1,233万円です。

月3万円は、貯金も続けながら投資額を少しずつ増やしたい人にとって、一つの選択肢になります。

ただし、同じ月3万円でも、実家暮らしと一人暮らしでは家計への負担が異なります。金額だけで判断せず、積み立てたあとも必要な現金を残せるか確認することが大切です。

月5万円|資産形成を本格的に進めたい人向け

月5万円を積み立てると、年間投資額は60万円です。

元本は10年間で600万円、20年間で1,200万円。年利5%で運用できた場合は、10年後に約776万円、20年後には約2,055万円になります。

月1万円や3万円と比べて資産が増える速度は上がりますが、毎月の家計に与える影響も大きくなります。

生活費や必要な現金を確保できており、近い将来に使う予定のないお金が毎月5万円以上残る人向けの金額です。

収支に余裕がない状態で、将来の試算額だけを見て月5万円に設定する必要はありません。

月10万円|必要な現金を確保できる人向け

月10万円は年間120万円となり、現在のNISAにおけるつみたて投資枠を年間で使い切る金額です。

10年間の元本は1,200万円です。年利5%で運用できた場合、10年後には約1,553万円になります。

積立額が大きい分、資産形成は進みやすくなります。一方で、年間120万円を長期間投資へ回すためには、安定した収入と家計の余裕が必要です。

実家暮らしで生活費を抑えられていても、必要な貯金が不足しているなら、無理に月10万円を目指すべきではありません。

月10万円は社会人1年目におすすめする基準ではなく、生活費や将来使うお金を確保したうえで、毎月10万円の余剰資金がある人が検討できる金額です。

比較すると積立額が大きいほど将来の資産額も増えますが、大切なのは最も大きな金額を選ぶことではありません。

現在の家計で無理なく継続できる金額を選び、余裕が増えたときに積立額を上げていく方が現実的だと思います。

社会人1年目がNISAの積立額を決める3ステップ

月1万・3万・5万・10万円のシミュレーションを見ると、積立額が大きいほど将来の資産額も増えることが分かります。

しかし、将来の金額だけを見て積立額を決めると、現在の生活が苦しくなる可能性があります。

社会人1年目がNISAの積立額を決めるときは、次の3ステップで考えると分かりやすいです。

1.毎月の手取りと生活費を確認する

最初に、毎月実際に受け取る手取り収入と生活費を確認します。

確認するのは額面の給料ではなく、税金や社会保険料などが差し引かれたあとの手取りです。

そこから、家賃や実家に入れるお金、食費、通信費、交通費、交際費、趣味など、毎月実際に使っているお金を差し引きます。

計算式にすると、次のようになります。

毎月残るお金=手取り収入-毎月の生活費

たとえば、手取り20万円で生活費が15万円なら、毎月残るお金は5万円です。

ただし、この5万円をすべてNISAへ回せるとは限りません。毎月の生活費とは別に、急な出費や将来の予定に備える現金も必要だからです。

また、残業代や副収入など、毎月一定ではない収入を前提に積立額を高く設定すると、収入が少ない月に家計が苦しくなる可能性があります。

基本の積立額は、毎月安定して受け取れる収入の範囲で決める方が続けやすいと思います。

2.必要な現金を確保する

毎月残るお金が分かったら、次に現金で確保しておきたい金額を考えます。

現金で残しておきたいのは、主に次の2つです。

  • 急な出費や収入減少に備えるお金
  • 引っ越しや車の購入など、数年以内に使う予定のお金

NISAで投資した資産は、必要になったときに必ず増えているとは限りません。

相場が下落している時期にお金が必要になると、含み損の状態で売却する可能性があります。

そのため、近いうちに使う予定があるお金はNISAへ回さず、現金として確保しておく方が安心です。

毎月残るお金を貯金と投資にどう分けるかについては、「実家暮らしなら貯金と投資をどう分ける?割合の決め方と実例」で具体的な計算方法を紹介しています。

3.余剰資金の中から継続できる金額を設定する

生活費と必要な現金を確保したあとに残るお金が、NISAへ回せる余剰資金です。

ただし、余剰資金を毎月すべて投資する必要もありません。

友人との付き合いや旅行、趣味など、現在の生活に使うお金まで削ってしまうと、長期間続けるのが難しくなります。

最初の積立額に迷った場合は、余剰資金の一部から始める方法があります。

たとえば、毎月3万円の余剰資金があるなら、最初は月1万円を積み立て、残りを現金で確保します。数か月生活して問題がなければ、月2万円や3万円へ増額できます。

NISAの積立額は、最初に決めた金額をずっと続けなければならないものではありません。

収入や生活費が変われば、増額も減額もできます。

最初から完璧な金額を決めようとするより、生活に影響のない範囲で始め、実際の収支を見ながら調整する方が現実的です。

25歳・新卒1年目の僕は月10万円から始めた

僕は2024年、新NISAが始まったタイミングでNISAを利用し始めました。

その後、社会人になって安定した給料を受け取るようになったタイミングで、S&P500への積立額を月10万円に設定しました。

月10万円にした理由は、つみたて投資枠の年間上限である120万円を使い切りたいと考えたからです。

ただし、上限だからという理由だけで、生活費や現金を考えずに設定したわけではありません。

実家暮らしで生活費を抑えられている

僕は現在、25歳の新卒1年目で、実家で暮らしています。

毎月のお金は、おおよそ次のようになっています。

  • 手取り収入:月約26万円
  • 生活費:月約10万円
  • 基本投資額:月12.3万円

生活費約10万円には、実家に入れている月3万円も含まれています。

一人暮らしに比べて住居費を抑えやすく、給料から投資に回せる金額を確保しやすい環境です。

必要な現金も投資とは分けており、月10万円を積み立てても現在の生活が苦しいと感じることはありませんでした。

2〜3か月収支を確認して月12.3万円へ増額した

社会人になってからは、まずS&P500に月10万円を自動で積み立てる設定にしました。

その直後にさらに投資額を増やすのではなく、実際の生活費が想定より多くならないか、積み立てたあとも現金を残せるかを2〜3か月確認しました。

その結果、月10万円を積み立てても生活に影響はなく、毎月現金が残ると分かりました。

そこで、成長投資枠を使い、NASDAQ100への積立を月2.3万円追加しました。

現在の内訳は、次のとおりです。

  • S&P500:月10万円
  • NASDAQ100:月2.3万円
  • 合計:月12.3万円

S&P500の月10万円にはつみたて投資枠、NASDAQ100の月2.3万円には成長投資枠を使っています。

現在の投資資産や、30歳までに1000万円を目指す投資ルールについては、「25歳新卒会社員が資産1000万円を目指す|現在地・投資額・ルールを公開」でまとめています。

月12.3万円は、社会人1年目の全員におすすめする金額ではありません。

僕の場合は、実家暮らしで生活費を抑えられていることに加え、実際に2〜3か月生活し、投資後も現金を残せると確認した結果です。

今後、実家を出るなどして生活費が増え、現金が十分に残らなくなれば、積立額を減らすことも考えます。

最初から限界まで投資するのではなく、無理なく続けられる金額で始め、実際の収支を確認してから増額する方が安全だと思います。

社会人1年目がNISAを始めるときの注意点

NISAは、投資による利益が非課税になる制度です。

しかし、NISAを使えば必ず資産が増えるわけではなく、元本保証もありません。

積立額を決めるときは、将来の運用結果だけでなく、値下がりや生活の変化も考えておく必要があります。

貯金がない状態で無理に投資しない

手元の現金がほとんどない状態なら、投資より貯金を優先した方がよい場合もあります。

急な病気や家電の故障、冠婚葬祭、収入の減少など、予定していなかった出費が発生する可能性があるからです。

必要な現金がなければ、NISAで保有している資産を売却して支払うことになります。その時期に相場が下落していれば、元本を下回った状態で売却するかもしれません。

社会人1年目は、新しい生活が始まったばかりで、実際に毎月いくら必要になるか分からないこともあります。

まずは数か月分の収支を確認し、急な出費に対応できる現金を確保したうえで、余剰資金からNISAを始める方が安全です。

積立額は途中で変更してもよい

NISAの積立額は、一度設定した金額をずっと維持する必要はありません。

昇給などで家計に余裕が増えれば積立額を増やせます。反対に、生活費が増えた場合は減額や一時停止もできます。

僕は現在、月12.3万円を投資したあとも現金を残せているため、すぐに積立額を変える予定はありません。

ただし、今後実家を出て生活費が増え、毎月十分な現金を残せなくなれば、積立額を減らすつもりです。

最初に決めた金額を守ることより、現在の生活に合わせて無理なく継続することの方が重要だと思います。

運用シミュレーションどおりには増えない

先ほどのシミュレーションでは、年利5%で一定に運用できると仮定しました。

実際の相場は、毎年同じ割合で増えるわけではありません。

大きく上昇する年もあれば、元本を下回る年もあります。積立を始めた直後に相場が下落し、含み損になる可能性もあります。

僕自身は長期投資を前提としているため、途中の含み損は基本的に気にするものではないと考えています。

ただし、含み損を見たときに不安になり、積み立てをやめてしまうほど大きな金額を設定するのは避けた方がよいでしょう。

家計上支払えるかだけでなく、値下がりしても長期で持ち続けられるかという点も、積立額を決める基準になります。

まとめ|迷うなら少額から始めて後から増額する

社会人1年目のNISAは、月1万円からでも問題ありません。

現在のNISAでは、つみたて投資枠を年間120万円まで利用できます。月平均では10万円ですが、これは社会人1年目が目指すべき金額ではなく、制度上の上限です。

今回のポイントをまとめると、次のようになります。

  • 月1万円でも長期で積み立てればまとまった資産になる
  • 積立額が大きいほど将来の資産額も増えやすい
  • 月10万円はつみたて投資枠の上限であり、全員が使い切る必要はない
  • 生活費と必要な現金を確保してから投資額を決める
  • 積立額は収入や生活費に合わせて変更してよい
  • 運用結果はシミュレーションどおりになるとは限らない

僕は社会人になってから、まずS&P500に月10万円を積み立て、2〜3か月ほど収支を確認しました。

その結果、投資したあとも現金を残せると判断し、成長投資枠でNASDAQ100への月2.3万円を追加しています。

現在は月12.3万円を基本ラインとして投資していますが、この金額は実家暮らしで生活費を抑えられている僕の場合の例です。

社会人1年目に最適な積立額は、周囲の投資額やNISAの上限ではなく、それぞれの家計によって決まります。

迷う場合は、まず月1万円など生活に影響しない金額から始め、数か月間の収支を確認してから増額する方法があります。

最初から大きな金額を積み立てることより、値下がりする時期も含めて、無理なく長期間続けられる金額を選ぶことが大切です。

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