新卒からNISAを始めるメリット・注意点|無理に満額投資する必要はない

お金を増やす

新卒でNISAに興味を持っても、

「社会人1年目から始めるのは早すぎない?」
「少額で始めても意味はある?」
「つみたて投資枠は満額まで使った方がいい?」

と迷う人もいると思います。

結論からいえば、新卒からNISAを始めるメリットは大きいと考えています。

若いうちから始めれば長い運用期間を確保しやすく、少額でも積立を続ける習慣を作れるからです。

ただし、生活費や必要な貯金を削ってまで、無理にNISAの枠を埋める必要はありません。

僕自身は、お金を増やす方法を探していたことをきっかけに、2024年からNISAを利用しています。学生時代は自分の収入と支出のバランスを考え、月2万円から積立を始めました。

社会人になってからは、まずS&P500へ月10万円を設定。その後、実際の収支を確認してからNASDAQ100を月2万3,000円追加し、現在は合計12万3,000円を基本ラインとして投資しています。

最初からこの金額を投資していたわけではなく、自分の経済状況に合わせて段階的に増やしてきました。

この記事では、新卒からNISAを始めるメリットと注意点、無理に満額投資する必要がない理由を、25歳・新卒1年目の僕自身の経験も交えてまとめます。

新卒からNISAを始めるメリットは大きい

新卒からNISAを始める大きなメリットは、長い運用期間を確保しやすいことです。

社会人1年目は投資に回せる金額が少ない場合もあります。しかし、最初から大きな金額を投資することより、無理のない金額で早く始め、長く続けることの方が重要です。

また、NISAをきっかけに毎月の収支を見るようになれば、お金の使い方を見直すきっかけにもなります。

僕自身もNISAを始めてから毎月の収支を確認するようになり、以前より無駄な支出が減りました。

新卒からNISAを始めれば、20代のうちから長期的な資産形成を始められます。

投資では、価格が上がる時期もあれば下がる時期もあります。短期間の値動きだけを見て利益を出そうとすると、相場に振り回されやすくなります。

一方、何十年という長期で考えれば、今日や今月の数%程度の値動きを必要以上に気にする必要はありません。

例えば、毎月1万円を年利5%で積み立てた場合、運用期間によって将来の金額は次のように変わります。

運用期間投資元本運用後の金額
20年間240万円約411万円
30年間360万円約832万円
40年間480万円約1,526万円

※毎月末に1万円を積み立て、年利5%で運用できたと仮定した概算です。実際の運用成果を保証するものではありません。

30年間と40年間を比べると、投資元本の差は120万円ですが、運用後の金額には約694万円の差が出ます。

もちろん、毎年安定して5%で増えるわけではありません。相場によって値下がりする年もあり、将来の運用結果は予測できません。

それでも、同じ金額を積み立てるなら、早く始めて長い運用期間を確保できることは新卒の強みです。

最初から大きな金額を投資できなくても、少額で早く始めることには意味があります。

少額でも積立を続ける習慣が身につく

新卒からNISAを始める目的は、最初から大きな資産を作ることだけではありません。

少額でも毎月積み立てることで、給料をすべて使って残った金額を貯めるのではなく、先に資産形成へ回す習慣を作れます。

僕も学生時代は、自分の収入と支出のバランスを考えて月2万円から始めました。

NISAを始めたことで毎月の収支を見るようになり、「何にいくら使っているのか」を意識するようになりました。その結果、無駄な支出を減らすことにもつながっています。

月1万円や2万円でも、実際に積立を始めれば、投資商品の値動きや、自分がどの程度の下落まで受け入れられるかを経験できます。

最初から満額を目指すより、少額で投資に慣れながら継続することに意味があります。

投資による利益を非課税にできる

通常、株式や投資信託で得た売却益や配当などには税金がかかります。

NISA口座で購入した対象商品については、一定の投資枠内で得た利益が非課税になります。

現在のNISAには、年間120万円のつみたて投資枠と年間240万円の成長投資枠があります。両方を合わせた非課税保有限度額は1,800万円です。

ただし、これらは「投資しなければならない金額」ではありません。

NISAは投資による利益を非課税にできる制度であって、上限まで投資すること自体が目的ではないためです。

新卒から利用するなら、まずは自分が継続できる金額をNISAで積み立てることが現実的だと思います。

新卒でもNISAの満額投資を目指す必要はない

新卒からNISAを始めるメリットはありますが、最初から満額投資を目指す必要はありません。

NISAは、投資できる上限まで使わなければ損をする制度ではないからです。

新卒1年目は、まだ毎月の生活費が固まっていないこともあります。無理に投資額を増やすより、生活に余裕を残しながら継続できる金額を設定する方が重要です。

つみたて投資枠の年間120万円は目標額ではない

NISAのつみたて投資枠は年間120万円です。毎月に換算すると10万円になります。

しかし、年間120万円は投資目標ではなく、非課税で投資できる年間の上限です。

「枠を使い切らないともったいない」と考えて、生活費や必要な貯金まで投資に回す必要はありません。

月10万円を無理に積み立てて途中で生活が苦しくなるより、月1万円や3万円など、自分が継続できる金額から始める方が現実的です。

NISAの未使用枠は翌年へ繰り越せませんが、それだけを理由に無理な投資をするのは本末転倒だと思います。

毎月いくら積み立てるか迷っている人は、「社会人1年目のNISAはいくらから?月1万・3万・5万・10万円を比較」も参考にしてください。

投資額より継続できることが重要

長期投資では、一時的に大きな金額を投資することより、相場が下がったときにも積立を続けられることが重要です。

数十年後を見据えて投資するのであれば、今日の相場が何%上がったか、下がったかを毎日気にしても大きな意味はありません。

しかし、生活に余裕がなくなるほど投資していると、少し値下がりしただけでも不安になり、積立を止めたり売却したりする可能性があります。

長期投資から途中で離脱しないためにも、投資額には余裕を持たせる必要があります。

僕は、投資額は周囲の金額やNISAの上限ではなく、自分の経済状況に合わせて決めるべきだと考えています。

生活費や必要な貯金を先に確保する

NISAの積立額を決める前に、まず確認したいのが毎月の平均的な生活費です。

そのうえで、次の項目を確認します。

  • 毎月いくら貯金するか
  • 収入から生活費と貯金を引いて、現金がいくら残るか
  • 近いうちにまとまった支出がないか

毎月の支出だけでなく、車検や自動車保険など、年単位で発生する支出も考えておく必要があります。

こうした支払いに使うお金まで投資すると、必要なタイミングで相場が下がっていた場合、損失が出ている状態で売却することになりかねません。

NISAへ回すのは、生活費や近い将来に使うお金を確保した後の余剰資金が基本です。

新卒でまだ毎月の支出が分からない場合は、少額から始めて、家計が安定してから積立額を増やせば問題ありません。

毎月残るお金を貯金と投資にどう分けるかについては、「実家暮らしなら貯金と投資をどう分ける?20代会社員向けの考え方」で詳しく紹介しています。

新卒からNISAを始めるときの注意点

NISAは資産形成に活用しやすい制度ですが、利用すれば必ずお金が増えるわけではありません。

新卒から始める場合は、投資のリスクや商品の中身を理解したうえで、自分の生活に影響しない金額を設定する必要があります。

NISAでも元本割れする可能性がある

NISAは、投資で得た利益を非課税にできる制度です。元本や利益を保証する制度ではありません。

購入した投資信託や株式の価格が下がれば、NISA口座であっても元本割れする可能性があります。

僕はNISAを始める前に、制度のメリットだけでなく、デメリットや投資商品の仕組みも確認していました。そのため、実際に値下がりしても大きな不安はありませんでした。

ただし、投資に対する考え方は人によって異なります。

数%の値下がりでも不安になる場合は、いきなり大きな金額を投資せず、少額から自分がどの程度の値動きに耐えられるかを確認した方がよいと思います。

話題性だけで投資商品を選ばない

NISAでは、積立額だけでなく、何に投資するかも重要です。

「最近この商品が上がっている」「今はこの業界が注目されている」といった話題性だけで選ぶと、価格が上がった後に購入してしまう可能性があります。

初心者であれば、まずは全世界株式やS&P500に連動するインデックスファンドなど、幅広い企業へ分散して投資できる商品の仕組みを調べるのが一つの選択肢です。

ただし、人気がある商品だから必ず利益が出るわけではありません。投資先、値動きの特徴、手数料などを確認し、自分が理解できる商品を選ぶことが大切です。

僕自身は、S&P500とNASDAQ100に連動する投資信託を積み立てていますが、これは僕が選んだ組み合わせであり、すべての新卒に合うとは限りません。

就職直後は支出がまだ固まっていない

社会人になると、学生時代とはお金の使い方が変わります。

仕事で使う物、交際費、通勤費などが増える人もいれば、車検や自動車保険など、毎月ではないもののまとまった支出が発生する人もいます。

初任給を受け取った時点では余裕があるように見えても、年間を通して考えると想定以上に支出が増えることがあります。

そのため、就職直後から限界まで積み立てるのではなく、数か月間の収支を確認してから増額する方が安全です。

投資額は一度決めたら変更できないものではありません。収入や生活環境が変われば、増額だけでなく減額も選択肢になります。

NISAで出た損失は損益通算できない

NISA口座で投資した商品を売却して損失が出ても、その損失を特定口座や一般口座の利益と相殺することはできません。

損失を翌年以降へ繰り越して、将来の利益から差し引くこともできません。

初心者が最初から細かい税制まで覚える必要はありませんが、「NISAなら損をしても税金面で取り戻せる」という制度ではないことは理解しておく必要があります。

NISAの非課税メリットを活かすためにも、短期間で売買を繰り返すのではなく、長期的に保有できる商品を慎重に選ぶことが重要です。

新卒がNISAを始めるなら少額から段階的に増やす

新卒からNISAを始める場合は、最初に無理のない金額を設定し、家計が安定してから段階的に増やす方法が現実的です。

最初から最適な積立額を決める必要はありません。

実際の収入と支出を確認しながら、生活に影響しない範囲で調整していけば大丈夫です。

まず毎月の収入と支出を確認する

最初に確認したいのは、毎月自由に使える金額ではなく、生活に必要なお金を引いた後にいくら残るかです。

僕が積立額を考えるなら、次の順番で確認します。

  1. 1か月の平均的な生活費
  2. 毎月いくら現金で貯金するか
  3. 生活費と貯金を引いた後にいくら残るか
  4. 車検や保険など、今後まとまった支出がないか

給料が同じでも、実家暮らしか一人暮らしか、車を所有しているかなどによって、投資に回せる金額は異なります。

周囲の新卒が月3万円や5万円を積み立てていても、自分の生活に余裕がなければ同じ金額に合わせる必要はありません。

無理のない金額で自動積立を設定する

毎月の収支を確認したら、生活に影響しない金額で自動積立を設定します。

月1万円や2万円など、少額からでも問題ありません。

最初から大きな金額を設定するより、給料が入った後に自動で積み立てられる仕組みを作り、残ったお金で生活する方が続けやすくなります。

ただし、積立後に生活費が不足して貯金を取り崩すのであれば、投資額が多すぎる可能性があります。

積立額は「最大でいくら出せるか」ではなく、**「値下がりしても気にせず続けられるか」**で考えることが大切です。

数か月後に積立額を見直す

積立額を設定した後は、数か月間の収支を確認します。

安定して現金が残るなら増額を検討し、生活が苦しいなら減額します。

NISAの積立額は、一度決めた金額をずっと維持する必要はありません。昇給や副収入によって余裕が増えれば増額でき、引っ越しなどで生活費が増えれば減額できます。

僕も社会人になった当初から、いきなり現在の月12万3,000円を積み立てていたわけではありません。

まず月10万円で始め、2〜3か月間の収支を確認したうえで、月2万3,000円を追加しました。

新卒からNISAを始めるなら、最初の金額を正解にしようとするより、実際の生活に合わせて調整していくことが重要です。

新卒1年目の僕がNISAの積立額を増やした流れ

僕は2024年にNISAを始め、学生時代から現在まで、収入や生活環境に合わせて積立額を増やしてきました。

これまでの流れをまとめると、次のとおりです。

時期基本の積立額投資内容
学生時代月2万円NISAで積立を開始
学生時代の余裕がある月平均月4万〜5万円程度余剰資金を追加投資
社会人になった当初月10万円S&P500
収支確認後月12万3,000円S&P500に10万円、NASDAQ100に2万3,000円

最初から大きな金額を投資したのではなく、その時点の収入と支出に合わせて調整しています。

学生時代は月2万円から始めた

僕がNISAを始めたきっかけは、お金を増やせる方法を探していたことです。

制度や投資商品の仕組み、メリットとデメリットを調べたうえで、2024年から積立を始めました。

学生時代は、自分の収入と支出のバランスを考えて、月2万円を基本の積立額に設定しました。余裕がある月は追加で投資していたため、平均すると月4万〜5万円程度です。

学生のうちから始めたことで、投資商品の値動きを実際に経験できました。

また、毎月の収支を見る習慣がつき、無駄な支出を減らすきっかけにもなりました。

社会人になって月10万円へ増額した

社会人になってからは、S&P500への積立額を月10万円に増やしました。

手取りは月約26万円で、実家暮らしのため、生活費は月10万円前後に抑えられています。

ただし、この環境や金額はすべての新卒に当てはまるものではありません。

一人暮らしで家賃がかかる場合や、奨学金、車のローンなどの支払いがある場合は、同じ手取りでも投資に回せる金額は少なくなります。

月10万円という金額を基準にするのではなく、自分の収入と支出に合った金額を決める必要があります。

僕の手取り約26万円を生活費・貯金・投資にどう分けているかは、「新卒は給料の何割を貯金すべき?生活費・貯金・投資の割合を考える」で公開しています。

収支を確認して月12万3,000円へ増額した

社会人になってすぐに、現在の月12万3,000円を設定したわけではありません。

まずはS&P500へ月10万円を積み立て、2〜3か月間、家計簿をつけながら実際の収支を確認しました。

その結果、生活費や必要な現金を確保しても余裕があると判断し、NASDAQ100へ月2万3,000円を追加しました。

現在は、月12万3,000円を基本ラインとして投資しています。さらに、ボーナスや副収入、余剰資金がある場合は、必要な現金を確保したうえで追加投資を検討します。

一方、今後実家を出て生活費が増えた場合は、基本の積立額を月10万円程度まで下げる予定です。

積立額を増やすことだけが正解ではありません。

生活環境が変わったときに減額してでも長く続けることが、NISAを活用するうえで大切だと考えています。

新卒でもNISAを急がなくてよい人

新卒からNISAを始めるメリットはありますが、すべての人がすぐに始めるべきとは限りません。

家計の状況によっては、NISAよりも生活の安定や貯金を優先した方がよい場合もあります。

特に、次のような人は無理に始める必要はありません。

  • 毎月の収入と支出を把握できていない
  • 生活費が足りず、貯金を取り崩している
  • 急な出費に対応できる現金がない
  • 近いうちに引っ越しや車の購入などを予定している
  • 借金やリボ払いなどの返済がある
  • 投資する商品の仕組みを理解していない
  • 少し値下がりしただけでも不安で売却してしまいそう

投資は、当面使う予定のない余剰資金で行うことが基本です。

NISAを始めるために生活費を削りすぎたり、必要な支払いを後回しにしたりしては、長く続けることが難しくなります。

また、NISAの仕組みや購入する商品を理解しないまま始めるのも避けた方がよいと思います。

「最近上がっているから」「SNSで話題になっているから」という理由だけで商品を選ぶと、値下がりしたときに保有を続ける根拠がなくなります。

僕が値下がりを過度に不安視していないのは、始める前に制度のメリット・デメリットや商品の仕組みを調べ、何十年という長期で運用する前提を持っているからです。

短期的な値動きを気にせず投資を続けるためにも、始める前の理解と、無理のない投資額の両方が必要です。

家計や商品への理解がまだ十分でない場合は、まず毎月の収支を整理し、必要な現金を確保するところから始めれば問題ありません。

NISAを数か月遅く始めることより、無理な投資によって途中で続けられなくなることの方が避けたい状況です。

準備ができてから少額で始めても、長期的な資産形成には十分活用できます。

まとめ|新卒のNISAは満額より長く続けることが大切

新卒からNISAを始めるメリットは、最初から大きな金額を投資できることではありません。

少額でも早く始めることで長い運用期間を確保し、積立を続ける習慣を作れることが大きなメリットです。

今回の内容をまとめると、次のとおりです。

  • 新卒から始めれば長い運用期間を確保しやすい
  • 少額でも積立と家計管理の習慣を作れる
  • NISAの利益は非課税になる
  • 年間120万円のつみたて投資枠は目標額ではない
  • 生活費や必要な貯金を削ってまで投資する必要はない
  • NISAでも元本割れする可能性がある
  • 話題性だけで商品を選ばず、仕組みや手数料を確認する
  • 最初は無理のない金額で始め、後から増額すればよい

僕は学生時代に月2万円からNISAを始めました。

社会人になってからは、まずS&P500へ月10万円を積み立て、2〜3か月間の収支を確認したうえで、NASDAQ100へ月2万3,000円を追加しています。

現在は月12万3,000円を基本ラインとしていますが、この金額をすべての新卒に勧めるつもりはありません。

投資額は、周囲の金額やNISAの上限ではなく、自分の収入・生活費・必要な貯金から決めるものだと考えています。

短期的な値動きを気にせず、何十年後を見据えて投資を続けるためにも、生活に余裕を残すことが重要です。

新卒からNISAを始めるなら、まずは自分が無理なく続けられる金額を設定し、毎月の収支を確認しながら調整していきましょう。

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